【はじめての入院】手術直後から翌朝まで
前回に引き続き、下ネタ注意である。
「txeさん、終わりましたよ」
ふと、声が聞こえた。麻酔で今まで意識が無かったからだが、手術が終わったみたいだ。生きて帰ってこれた~。
「は、はいっ、ありがとうございました」反射的に答えると、
「おぉ~、はっきりしてはるわ」と、執刀医の先生がおっしゃい、一同が笑った。
と同時に、猛烈なのどの痛みと腰のびっくりするような激痛が走った。
全身麻酔の場合呼吸が止まるので、気管にステンレス製の管を通して人工的に呼吸させるらしい。そのステンレスの管を突っ込んでいたので、のどをこすって痛いのだ。腰の痛みは、元々腰痛持ちだからなのだが、おそらく同じ姿勢でずっと寝ていたのが悪いか、寝ていた姿勢が腰に悪かったかだろう。
それともうひとつ違和感が。尿道に管を通されている。鉛筆くらいの太さのチューブ。もちろん、おしっこを抜く管。この想像を超えた太さの管をどうやって挿入したか、尿道内が今どういう状態なのかを想像すると、もう泣きそうである・・・。
手術室前のドアを抜け、ふたたび現世に戻ると妻が「おかえり」と待っていた。私はへろへろになりながら「長かった?」と聞くと、そんなに長くなかったよ、2時間もかかってないんじゃないかなとのこと。部屋に戻ると、相部屋のみなさんが「おかえりなさい」と優しく迎えてくれた。なんかこの瞬間に、相部屋のみなさんと仲良くなれた気がする。
腰痛もさることながら、先日からの絶飲食でおなかが空いてたまらない。のども痛むしカラカラに渇いている。渇きすぎて歯茎と口の中の皮がくっついて痛い。看護婦さんを呼んで聞くと、まだ水も飲んではいけないらしい。代わりに看護婦さんが湿らせたガーゼで口の中を拭いてくれる。とにかくおなかが空いているので、看護婦さんの指を噛み切ってしまうのじゃないかとドキドキした。
それとやはり気になるのがおしっこの管だ。この管があるおかげで尿瓶を使わなくて済むわけだが、「じょ~」とできるわけではない。膀胱に尿が溜まると、この管をゆすって膀胱壁を刺激する。そうすると膀胱が少しずつ尿を排出しようと動き、管を通って少しずつ尿が出る。これがまたもどかしく、3歩進んで2歩下がるみたいな感じでしか出てくれない。看護婦さんが時折様子を確認して管をゆすってくれるのだが、そのたびに「あわわわわ」という気分。水は飲んでいないのだが、何リットルも点滴しているので、体がむくみ、指輪や腕時計が苦しいくらい水分過多状態。でもおしっこは出たかと思えばその半分くらい膀胱へ戻ってくる。しかも管が透明なのでその様子が見えてしまう。何より管の感触が気持ち悪い。
晩、とにかく腰が痛すぎて一睡もできなかった。深夜に看護婦さんに湿布を貼ってもらったり座薬を入れてもらったりとしたが、常に歯を食いしばっている状態。手術に伴う微熱もあり、気持ち悪い汗をかく。ナースコールを2回は押したと思う。看護婦さんたちはいくら仕事とはいえ、嫌な顔ひとつせずてきぱきと気持ちよく対処してくれる。そしてとても臨機応変。本当に感動した。
とまぁ、看護婦さんたちの仕事ぶりに感動しながらも、とても苦しい夜を過ごし朝を迎えた。とにかく、おなかが空きすぎて限界なのだ。でも、おならがまだ出ていない。腸が動かないことには、食事はおあずけらしい。体の負担が少ない手術とはいえ、なかなかつらいものである。
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